トウモロコシに雄穂が出始めると後の生育は超特急で進む。
穂の出現と幾日も置かずして虫害も出、その対策に追われている中でとっとと雄穂に花が咲き、雌しべが見えて・・と日々状況が進化している。
雄穂の花粉がチラチラと風に揺れるのを見ると、あ、授粉の適期になった。
絹糸のような雌しべもほぼ出揃ったし。
授粉は天気が良い時でないとうまく行かないという。
天気予報は?
明日から暫くは雨、曇りの連続。
晴れは今日だけ!
今日が多分唯一の授粉チャンス。
花粉、絹糸(けんし)、晴れ・・の3拍子が揃わなくてはならないから。
風は今日はとても弱いから、風に任せたら自然の授粉はおぼつかない。
花粉がいっぱい着いている穂を首の辺りで折り取って、うす緑色のひげ(絹糸)の上でハタキをかけるように軽くはらはらと振って花粉を落としていく。
ヒゲの上で留まる花粉より地面に落ちてしまう花粉の方が多く見える。
でもこれが人工授粉のやり方だから、何本も穂を取っては花粉落しを繰り返して念入りに授粉作業をした。
授粉がちゃんとできていないと、実がきれいに揃わないのだ。
まだこれから出てくる雌しべもありそうなので、その分の雄穂を数本残し、不要な穂は全部切った。
オオタバコガやアワノメイガのような害虫がこの穂に産卵していることが多いので、授粉を終ったらすぐ切り取ってしまえば以後の虫害比較的防ぎ易いという理由で。
こんな形の穂の中から卵を見つけ出すのは、かなり困難だよね。
ここはまだ梅雨が明けない。
そんな時期の授粉作業は一瞬のチャンスしかない。
素人が作りやすい時期に種蒔きをすると、授粉の時期は大体梅雨期にかかってしまう。
他所の畑を見ると、丈の違うトウモロコシが植えられているが、それは収穫をずらすというより天候による受粉の成否を考えての植え付けかと思えるようになった。
人工授粉なんて悠長なことをするのは家庭菜園の特権で、出荷目的で多量に作付けすると、風による授粉に頼らざるを得ないからでは。
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