2023年10月19日木曜日

花が咲いたサツマイモのツルに芋は成らなかった

サツマイモ栽培に異変

 サツマイモのいもヅルに花が咲いた、それも大量の花が。
7月から咲き始めて、収穫時期になっても蕾がいっぱい。

どうしたのだろう?

コンクリート塀の上に造られたフェンスから垂れ下がって咲いているサツマイモの花

サツマイモの花

いつもは咲かない花が咲いている・・これは異変。
きれいだと喜んでいる場合じゃない。

そのツルには果たして芋はできるだろうか?
経験からの結論(結果)は、「芋はできなかった」のです。


土の中に塊根(芋)ができていれば今が掘り上げの適期という頃で、植付から140日を経て10月半ばに凡そ20株を掘り上げた。のびたツルのほとんどにアサガオに似た花が着いていました。

その結果収穫は写真のこれだけでした。

20株からとれた芋の全て

生育過程での様子

芋を成らせるツルそのものが、繁茂しませんでした。
1株に1~2本の、花が着いたツルだけが長く伸びましたが他にツルは出ていません。

根元はスカスカ

そのツルの根元をたどって引き揚げたら根は腐って無くなっていました。

根がない!

その主蔓が土に接していたところには細いヒゲ根が出ていたので、そのヒゲ根が水と養分を吸い揚げて花を生かしていた、ということの様でした。

その養分は花を咲かせるためだけに使われ、塊根を作るためには使われなかったというのが現実の姿なのですが、通常サツマイモはそのようなことはまず無いらしい。

花を見たのは全く初めてじゃなく、2~3輪の開花は2017年にもありました。
その時は珍しいことだとは思っても、芋の収穫に関係するとは思ってもみませんでした。


原因は何か

なぜ生殖用ホルモンが花を咲かせるように働いたのか、私の調べ方ではどうにもわからない。

タネ屋さんのサイトによれば、サツマイモの花は沖縄では見られるが本州ではまず咲くことはないとのこと。
その極稀な現象がうちのいも畑で見られました。

この夏はかなり高温だったので、それが原因の一端かとも思うのですが、今年の夏はどこでも異常に暑かったようです。
だったら他でも開花現象が報じられそうに思うのですが、聞こえてきません。

実もの野菜にはツルボケという現象が起きることがあります。
根に与えられた栄養(多くはチッソ分)が多すぎて茎葉が茂りすぎて実が付かないという現象ですが、サツマイモに関しては肥料は一切与えていないのでこれは無いと思えます。



今回花が咲いたサツマイモの生育条件
・使った苗は昨年に収穫した芋を種にして発芽させ、同じものを東、南、西の3か所に植えた
・この夏はどこでも異常高温だった
・花が咲いた場所は南向きの畝だけで、そこはコンクリートブロック塀に接していた
(これがクサイ!コンクリートは気温以上に高温になるから、そこの地温は他の畝に比べてかなり?高くなったのでは)

来年以降も同様なことが起きる可能性はあるので、花や蕾ができたら即摘んでしまおうとの対応案がでた。
けど、7月から茎の先での生殖活動がはじまっているのでそれを摘み取っても、その時は既に生殖ための栄養分は茎の先端に移動してしまっているので無意味かも。

サツマイモは肥料無しでどんなところでも作れるエネルギーを持つ作物なので、近々起こると言われている大災害に備えるために作り続けたい作物。
それが温暖化で叶わないとは一大事なのです。

地球の温暖化ってこういうことなんだ。