2020年11月26日木曜日

白菜 水不足での芯腐れ症

 過乾燥で葉が腐る・・?

雨が無く乾燥状態なのに腐っていくことってあるんだ。

ちょっと時間がかかったけれど、ようやく2.5キロに太った今年の白菜。
この球だけが特大だったものだけれど、それでも心弾ませて包丁を入れた。


あれ?
中の黄色い葉の先が少し茶色に変質している。

ほら。

何の病気だろうかとがっかりしながらも調べると、水不足からくるカルシュウム不足によって陥った生理障害らしい。
水気が足らず、土の中のカルシュウムを吸い上げることができなくて障害が出てしまった、というメカニズムのよう。

白菜は芯が立ちあがって巻き始めると芯に向かってどんどん新しい葉ができていく。
つまり芯の中の葉ほど新しいということ。
あ、これは白菜だけじゃなく植物なら当たり前だった。

11月下旬ごろからおよそ1か月くらい全く雨が無かった。
芯腐れを起こしている葉のがちょうどそんな頃にあたるということだが、12月始めに触ってみたときにはまだフカフカだった覚えがあるけど・・

チッソ過多(肥料が多すぎ)によっても芯腐り病は起きるが、上のような説明で納得できるので今回の場合は「水」。

植え付けてから1月ほどの(砂地)タマネギは心配になって3回の散水をしたが、外見はすっかり出来上がっていた白菜がその後の水不足によって害が出ることは想像しなかった。

この頃の水不足はひどく、タマネギ農家のあちこちで大規模に散水しているのを見かけた。
この地方は極早生タマネギの産地なので、ひやひやものだろう。玉ねぎは乾燥気味に育てるのがセオリーなのに、水撒きが必要になったということは相当な過乾燥。

他に収穫した白菜3個の内の1個も同様の状態だった。
大きさはどれも1.5キロ前後。
畑にあるのはこの後まだ大きくなるだろうか?

今市場に出ている白菜は安い。品種によって栽培期間が変わるので、秋の過乾燥が市場の値に響くことは無い?



2020年11月25日水曜日

ポリマルチの効果はー生姜栽培で過去との比較

 生姜ってなかなか思うようには育ってくれない。
ほぼ毎年作ってみるけど、立派に出来上がることはあまりない。

発芽率がすごく悪かったり、途中で消滅したり、大きくならなかったりで胃によくない。食べる分には胃にはとってもいいのに。

それでも諦めきれずに、今年も、いえ今年こそはとまた生姜の栽培に挑戦した結果がこのような出来上がり。

いい香り!

掘り上げたままの状態がこれ↓


こうして土から掘り上げただけであの爽やかな香りが辺り一面に。
これだけでも感動もの。

葉と根を落とし、土も落としてみると↓


これが500gの種を約7か月育て収穫できた生姜。
総重量で1.7kg。虫害跡などはない。

土を払い落す際にばらけてしまったが、500g野種生姜を5個に分球してこのようになった。
過去4年分の(不完全だけど)記録を見る限り、いくらか良くなったように思える。

今年はこれまでとは一部やり方を変えてみたので、その効果が出たかどうか検証を兼ねて植え付け準備から収穫までの管理状況をたどってみた。

種の素性

先ず、3月22日に近所のホームセンターで購入した種の素性。
これまでは国産の種生姜しか目にしなかったのが、今年は「中国産」の表示が目にはいった。


中国産の500gを購入(3月22日)。見目形は国産となんら変わりはないが値段は(記録は無いけど)かなり安かった。
野菜の種は大部分が外国産なのに、生姜に限って今までは国産ばかりだったのが不思議なので、「中国」だって問題ないだろうと格安の種を選んだ。

植え付けまでの間は室温25℃の玄関たたきに置いた。
今までは意識しすぎていろんなテを講じて却って腐らせることもあったので、腐ったり凍ったりがないと思える私の住居と同じ環境に置いた。

地温を上げる土作り(植え付け準備)

3月上旬に堆肥として、バーク堆肥、米ぬか、石灰、木灰をすきこみ、その10日後に鶏糞を150g混入した。某有名種屋さんの指導(ホームページ)による計算だけど、植え付け予定面積は180㎡に対しての鶏糞はこれだけ?

根を育てるものだから、こんなものなのかな。
チッソ分を控えてカリ肥料(木灰)を入れるのはわかる。

肥料を全部すき込んで、土中に潜む害虫を防除すくための薬剤(今回はダイアジノン)も混ぜ込んで、最後に土の温度が上がるよう畝全体を黒いポリフィルムで包み込んで事前の土作り作業は落着。
生姜の産地は宮崎県や高知県の太平洋側で暖かい土地。「高温」がポイントのようだ。


植え付け-4月9日

いつもより早めに種を買った。暖かくなるのを待っていると種が腐ってくるので、植えるにはまだ温度は全然不足だけどここでは土が凍ったり霜が降りたりということはない。だったら土の中で待たせた方がいいのではと判断。

この種を、出かかっている小さい目がなるべく等分になるよう5個に分割。


上手くいかなくても、腐らせさえしなければそのうち気温が上がればあちこちから出てくるなずなのであまり神経質にならなくてもいいけど、見えている芽は配分を考えた。

そして外の日陰で3日ほど風に当てて干した。これは今までやったことのない作業だった。

そうしてからいよいよ植え付け。
張ってあったポリフィルムの3辺を持ち上げ、芽が下側にならないよう考えて50センチほどの間隔で、まだ地温が低いので深めに埋め、フィルムを戻し四辺をしっかりと押さえておく。

生姜の発芽開始 5月20日

5月になると気候が安定し、地温も30℃を超すようになった。
5月20日、1つ目が発芽。
張ってあったフィルが生姜の芽に押し上げられ、その場所が尖ってくるのでその周りを破って顔を出させる。


いよいよ発芽開始、植えてから40日程。
スムーズだ。
わくわくしてくる。

6月下旬に5か所の芽が揃い、全部発芽できたことを確認。

中間管理

何ということか!何もしなかったではないか。
途中数回の追肥と1度土寄せをしなければいかなかったのに・・・

気が付いて追肥をしたのは11月に入ってから。収穫直前、これじゃ効果は出なかっただろうね。
マルチをして、見た目には何の異常もなかったのですっかり忘れてしまった。

生姜の収穫 11月18日

後にくるものに席を追われて11月18日には収穫することになった。
地上の葉が枯れ始めたので、早すぎることはなさそうと判断し掘り上げることに。

その結果は一番上の画像のようになった。

結果から推測されること

「昨年までと比べて良くできた」とすれば、違いはなにか?
1、ポリマルチしようで地温を上げることができた
植え付け前に数回計った限りでは裸地との明らかな違いは見られなかったが、植え付けて以降(5月から)に上昇したと思われる。

2、植え付け前に、切り分けた種を干したのは地中での腐敗を防いだのでは?
過去には早めにそのまま植え付けて腐らせたこともあった。

3、今年は夏が暑かったので、その辺にも原因はありそうだ。

これで追肥によって肥料も必要十分に施されていれば、もっと良い生姜ができたということになりそう。
このくらいに出来上がると励みになって、また来年も、もっと上手にと欲が出てくる。

一方、まだまだ課題も残る。
・フィルムの張り方の改良でもっと地温を上げられる。
端を土で押さえれば空気の侵入を完全に抑えて中の温度が上がるのだろうけれど、それがままならず鉄パイプでの固定じゃ隙間だらけで地温は上がり難いのだろう。
それから、フィルムの表面が私のは凸凹。鏡のようにピカピカになるよう張らないと効果が出難いらしいが、またその技術がない。



2020年11月8日日曜日

芽が出ない原因ー種の保存環境

 芽が出ない原因?
・発芽の適期を大きく外れている
・過湿又は過乾燥など水分異常
・種が古い
・発芽まで特に時間をようする野菜

ざっと考えられる原因はこんなところだろうか。

キャベツの芽が7月以降全く出なくて、なぜだろう、なぜだろうと蒔き直すこと7月下旬以降7回。私ってしつこいねぇ~、ここまでやる?普通。納得するまでは頭から離れなくて・・
使った種はこの3種。いずれもポリポットに3~4粒ずつ蒔いた。が、1芽も出なかった。




どれも発芽適期に大差はなし。
発芽適温は15度~30℃で、他の野菜と比べて適用範囲が広い。扱い易いはずなんだけど。

それでも若干の差があるので、9月中に蒔いたのは「時なし」で、10月に入ってからは他の2種を蒔いている。

今年の夏は異常高温で、発芽適温は15度~30℃ではあっても40度近くまで上がる日も少なくはなかったので、原因はここにあるのではと最初は単純に考えた。
で、家の北側の直射日光は入らない場所で新聞紙や不織布で覆ったり(保湿目的)の管理をした。
今までの経験から、この環境で全く発芽しないなんてことはなかった。

新聞紙や不織布で覆うことでかえって地温を上げてしまったかとも考えられたが、夏がすぎて9月末、10月になってから蒔いた種もダメだった。

それじゃ水の管理が間違ったか?
7回のやり直しをしながら、水の調整にも神経を配ってみたが出ず。

種が古い筈はないがと、何度も購入日(種の有効期限)もチェック。今までは有効期限を4年、5年も過ぎても使っていたので、これも当たらず。

蒔き方が違った?
ほうれん草のように事前に浸漬が必要とか、土掛けを特に薄くとか厚めにという注意も不要の種。ごぼうのように発芽まで2週間も掛るというものでもない。

・・・一体何が気に入らないの?

更に「基本のキ」をチェックしていてアッと気づいた。
この種袋いつからこの場所に・・・

蒔き終わった春物の種を冷蔵庫に戻し、秋物の種をまとめて冷蔵庫から室内の当座用保存箱に入れ替えた覚えがあるから、春~秋まで蒔けるキャベツは春からずっとここ、室内
夏の間冷房は入っていたと言っても26~27度、湿度60~70%が通常の屋内。

出ないはずだ、死んじゃったんだ。

春に新しく買ったのに・・安くはないものもあったし。。(泣)

種は基本的に戸外に据えている冷蔵庫のひと隅を使って保存しているのだが、キャベツは頻繁に使うからと、春からずっと手近な室内に置きっぱなしだった。大失敗。

こういうことはズボラしてはならない、面倒でもその都度きちんとマメに管理しないとこんなことになる。
あきれられるほどマニュアルに沿ってやっているように思っても、肝心なところで自分の都合に合わせていたのだった。