たった1株だけ。
上手にできれば、たぶんこの2培位のボリュームになるのだろうが、先ずは1株形になったという意味では嬉しい。
気合を入れて発芽環境をつくり、8個の種を植えて収穫になったのはこの1株のみ。
8分の1というのはとてもショックなんだけど、発芽さえすればできるということは分かった。
それでは発芽しなかったのはなぜか?
植える予定地に1月前からフィルムを張って土を温めることをやってみた。
透明の厚手のフィルムをぴったりと張ることで保温できるかと試したが、たまに地温を測ると露出しているところとの差は1~2度。
黒のフィルムならもっと上がったのか?
それともこんな狭い場所で覆ってみたところで効果がないのか?
このままで一月後に8個の種を埋めた。
4月中頃だ。
植えた後もフィルムで覆い、保温に勤めた。
芽が出るのを待った。
発芽すればフィルムを持ち上げるのでわかる筈。
待つこと一月、ようやく1芽顔を出す。
・・これだけだった。
後の7個は腐ってしまった。
今回腐ってしまったのは、矛盾する考え方だがポリフィルムの下で蒸れてしまったのでは、とも疑っている。
真冬にも霜柱を見ることが無いこの地方で、4月中旬以降に凍って腐ってしまうことは考えられないのと、去年、一昨年は植付け後に極簡単に枯草などで覆ってやっただけで半数くらいは生育した。
それにかつてここよりも気温が低い地方で2~3回ある程度の収穫ができていたので。
プロも、本やネットでも土を温めろと教える。
でも日当りが悪い地温の低い土地でもできた経験があるならば、地温を上げてやる必要はない、ということになる。
私の経験や薄っぺらな理屈では説明しきれない、その時々の条件があっての結果なのだろうけど、とにかく生姜は気難しい。
さてこの株だけど、反対側にタネがくっついている。
植えた時の形がまだしっかり残っている。
つまりまだ生産するエネルギーを持っていると思える。今掘り揚げたのはちょっともったいなかったかな、と思う。
それにしても美味しそうだ。
贅沢に甘酢漬けにしてみようか。
根と葉の境の赤い部分をいっしょに酢に入れれば、全体に薄ピンクの酢生姜ができるという。
その辺は期待せずに作った今回の「新生姜の甘酢漬け」。
少し前にカリフラワーの甘酢漬けを作り、その甘酢が残っていたのでそれを利用した。
カリフラワーの時にはちょっと酢の量が多く、すっぱかったのでそれを直さずに使った。
①生姜の皮を剥いて、赤い茎が入るように繊維に沿ってスライスする。包丁では余り薄くはできないのでスライサーを利用。かなり危険な作業なので慎重に。
②1~2分水に放し(アク抜きが目的)
③ザルに上げたら塩をふって冷ます(塩はしんなりさせるため)
その間に鍋にお湯を沸かす
④生姜をお湯にくぐらせ、水気がきれたら甘酢に入れる
湯から上げると、きれいな黄色になった。
赤くならなくてもこの色のままでいてくれたら、これでいい。
しかしこれも時間の経過と共に黄色は薄くなった。
今回はお湯にくぐらせた生姜を冷めてから甘酢と合わせたが、生姜が熱いうちに酢に入れれば赤く発色したのかも。
美味しい甘酢生姜は、掘りたての新生姜でなくてはできない贅沢な品。
これで暫くは楽しめる。
よし、としよう。