2019年11月27日水曜日

ほうれんそうと春菊の種蒔き

11月に入ってから種を直蒔きして育てられる野菜は、私の知識、技術ではほうれん草とシュンギクだけ。
それも低温期なので収穫まではそれなりに時間がかかります。

でもナベや和え物には欲しい野菜だから、そしていままで広く占領していたナスやラッカセイを終らせた後の畑が空いているので、今月いっぱいは順にホウレンソウを蒔こうと計画中。

ホウレンソウ種蒔きのポイント

9月以降はこれで3回目のホウレンソウ。そして今年の最終になるかもしれないと思うとちょと丁寧に準備しようという気になりました。

発芽を確実にするためにやらなければならない作業があるのですが、これは種の袋には書かれていません。
種を一晩水に浸すこと
です。

これをするかしないかで発芽率や発芽日数が変わるのです。
ホウレンソウの種は発芽を抑える物質で覆われているので、これを水に浸けることで取り除きます。

最低これだけでも発芽はするのですが、更にこの種を水から引き上げて冷蔵庫に2~3日入れればもっといい。

冷蔵庫内の温度と地温との差に効果があるのでしょうか。

冷蔵庫に入れて忘れてしまいそこで発芽していたこともあるのですが、それを蒔いたら翌日にはちゃんと芽が出たという経験もあるくらいです。

今回は冷蔵庫で2日冷やし、3日目に畑に蒔きました。
冷蔵庫内でもではだいぶ乾くので、浸水後すぐに蒔く場合より蒔き易いのですが、このように処理した種を扱うコツがあるのです。

種が濡れていると指にくっついてしまい思うように落ちてくれません。
そこで適当な容器に種を入れたら、種に砂を少し混ぜます。これでOK。


種がさらさらして蒔きやすくなります。
もちろん砂ごと蒔けばいいので、面倒はありません。

蒔き溝は浅めです。
畝の外に種をこぼしてしまい、拾いきれなかった種が土の上で目を出していたことがありました。
温度や水分が適当なら裸でも大丈夫ということでしょうか。

溝の深さは浅くですが、その深さも均一にしないと発芽が揃わず成長に響きます。
覆土が厚いところと浅いところが出来ないよう、支柱などを使って平らな蒔き溝を作るのも発芽を揃えるコツでしょう。


今回は蒔いてから4日目に、みごとに揃って発芽しました。


手前がホウレンソウ、奥はシュンギクです。
上の写真は11月27日現在で、ホウレンソウの発芽が始まってから10日目、シュンギクは6日目です。

ちょうど発芽が始まった頃からカメラとパソコンの接続にトラブルが出て、解決に10日も掛かりホウレンソウは本葉が出始めました。


あまり均等には蒔けていないので、少々間引き手間も掛かりそうです。
間引かなくてもいいようにと、初めから出来上がり状態での間隔で蒔くと上手く成長しないようです。

隣とちょっと触れ合う程度にし、成長に従って間引いていくようにしなければならないようです。自分の都合のよいようにはいきません。
収穫までに何度も間引くこともすっすと育てるためのポイントです。

すっすと伸びないと質のいいものができませんね。
ぽちぽちと疎らに芽が出て、何時までも成長しないでいいると小さいまま硬くなってしまいます。
日々成長が見えるような管理ができれば、美味しいホウレンソウが食べられます。

ほうれんそうは発芽が成功したら、8~9割はもう出来上がったようなもの。
後は間引きと追肥を忘れないようにすればいいので。

虫害や病気は、全く無いわけじゃないのですがあまり心配しなくても大丈夫です。

シュンギクの種蒔き

あまり好まれないので作る機会に恵まれないのですが、今年は畑の空きを埋めるため作ることに。

春菊はレタスと同じキク科。
レタスは何回も作っているけれど、なかなか気難しい野菜だと思います。

発芽率が低く、出てもいつの間にか消滅してしまうので、ストレスの溜まる種類です。
春菊はそれほどじゃないとは思うのですが、レタスの仲間なので要注意。

先ず、やはり種を水に浸して一晩。
これは種に発芽抑制の何かがあるとは聞きませんが、湿らせてから蒔いた方が効率がいいだろうと思ったまでです。
冷蔵庫には入れずに直接蒔きました。

で、ここで注意は、土の掛け方です。

シュンギクの発芽には光が欲しいのです。
ホウレンソウも覆土は薄くしましたが、シュンギクはもっと薄くです。
「種が見え隠れするくらい」と言われます。

ネット上などでよく言われるのは、土の代わりにモミガラを薄くかければいいと。
要は光が欲しい種なんですね、「好光性種子」という分類にはいるもの。
身近なものではレタス、春菊の他にはニンジンがそうです。

で、こうして蒔いたシュンギクは6日後から発芽が始まりましたが、出揃うまでは10日を要しましたが、出るべきものは全部出たようです。
待ちくたびれました。




《私的に今後の課題》
用意した場所にどれくらいの量の種を蒔くか、蒔けるのかが難しいのです。

袋には内容量○mlと書かれていますが、そう言われても、じゃぁ1列3mの畝には何ml使えばいいのか?私には解けない計算です。

いつも適当に用意した結果、大抵多過ぎて厚蒔きすることになってしまう。
高価な種を間引くために蒔くことになり、今後解決をしなければならない課題です。

今回は場所に余裕があったので、畝作りを広めに準備した。
そうすると今度は元肥が必要の無い部分にまで入れたことになり、何とも難しいのです。

2019年11月14日木曜日

播種後42日でキャベツの定植

苗の成長が遅い

初夏のように日ごとに暖かくなる時期には、種から育てる苗はぐんぐん大きくなるけれど、涼しくなっていく季節の苗はなかなか成長してくれず失敗かと焦る。

今回のキャベツもそうだった。
播種から30日を超えても本葉は2枚までしかなく、のんびり待っていたら順調な生育は望めそうにないのではと、苗を買った。

これで1株70円(税込)。


小さかった。
売られていた品はこれだけだったので、持ち帰って暫くこのまま育ててから植えようと腹積もりをして購入。

翌日雨が降った。
じゃチャンスかと、購入の2日後に植えることにした。
(ちょっと条件が変わればすぐに気持も変化してしまう弱さ)

2日でずいぶん大きくなっていた、ように感じた。↓


わかり難いけど、一見して「あ、大きくなっている」と思ったのだ。
出荷前に肥料をやってあったのだ、きっと。
土はフワフワだった。

私が育てた苗は10月初めに種を蒔いて42日経過したものがこれ。


けっこう大きいではないか。
葉は4枚出ている。
なんだか魔法にかかったような、騙されたような・・

品種の違いが葉の形にはっきりでている。
成長して大きな葉になってしまえばどれも同じに見えてしまうけどねぇ。

収穫期が同時になりそうだけど、どれも植えよう。多すぎたら売るというテもあるし。
自作苗の右端のはまだ小さく弱弱しいので予備にまわし、その左のポットには同じ大きさで2本出ているからそれを両方使おう。

根洗いで絡んだ根をほぐし、1本ずつにする

間引きのタイミングをのがし2本にしてしまった苗はどっちも優劣つけ難いので、ポットから外した根鉢を土ごとバケツの水に浸けて土を洗い落として、絡まりあった根を切らないようにそっと離し苗を1本ずつ独立させた。

間引きし損なって複数が同じように育ってしまったら、こういう風にして1本ずつにすれば両方が使えるようになる。

言葉は知っていたがいままで実行したことがなく、先日白菜を植える時に定植苗の数合わせでやってみたら上手くいき、これで2度目。

根洗いしたらグズグズせずにすぐに本畑に植えること。
根を裸にしてしまったのだから、間発を入れずに土に埋めてやらなければせっかくの苗がダメになってしまう。
急げ、急げ。

風除け優先でアンドン

定植時の定型作業で、植え穴に粒状殺虫剤(今回もオルトラン)を混ぜてたっぷり水を入れてポットから外した苗を埋め込み、土を寄せて押さえる。

その時に根鉢の周りをちょっと低くしておくと、仕上げに撒いた水が流れずに暫くそこに滞留し浸み込みやすい。こんなこともちょっとしたコツだ。

そうやって植えて、すぐに防虫ネットをと予定していたけれど、この日は(11月12日)は冷たい風が強く吹いていた。
冬の季節風だ。いつもより早いように思うので、この後吹き続くとも思えなかったけれど、移植したばかりの苗は風から守ってやらなければならない。

アンドンだ。


更にこの上にネットで覆ったら万全だけど、支柱が邪魔で出来ない。
先ずはしっかり根付くことだ。
風邪が落ちたら予防としての薬剤散布をすることにしよう、忘れずに。

この時期からのアンドンは初めてだ。
天気予報によれば北の方はもう雪マーク。
そうなればここでは晴れて季節風がビュービューになるのが定番。

秋はあっという間だった。

市販の苗が「小さい!」と感じたが、キャベツ(たぶんハクサイも)って小さくても本葉が出てさえいれば根付くもののようだ。

先日プロの畑にみた光景だけど、3cmくらいの苗だった。


このような苗が畑全体に植えられていた。


こんな小さくて大丈夫なんだねぇ。
風は大丈夫なんだろうか?
今は背が低いから風当たりは弱く、大きくなった頃には根がしっかりするから大丈夫なんだろうか。



手負いのキャベツのゴールイン

何度も何度も害虫に攻められながらも定植から82日で収穫ができた。
諦めずに手当てをしてきてよかったナァという思い。

今日の収穫品はこれ。


ちょっと軽めの820g。
180度向きを変えて反対側をみれば、アリャ!


自家用限定(笑)なり。
ごく最近までここで食餌活動が旺盛だったようだ。

アオムシが白っぽくなって干物のようにカチカチになって見つかったけど、なぜ干物?
捨てようかとも思ったものがここまで成長できたのだから、まぁ努力の結果と自分に甘い成績をあげよう。

収穫前の姿はこんなふう。


この時の同級生キャベツがあと3つ、順に出来上がって行きそうだ。



育苗に失敗した時のブログ→防虫対策は発芽直後から

定植から82日の収穫は、特に多くの日数がかかってはいない。
夏の終わりの種蒔き、徐々に気温蛾下がってくるようになってからの生育としたらそれほど遅くはなく、虫害後諦めずに畑に移して育てたことは正解だったようだ。


2019年11月5日火曜日

これは美味しい、かぼちゃのコロッケ

《突然の番外編》

怪我の功名というのか、失敗が思わぬものを産んだのでした。

事の顛末は・・・
先日長野へ救援に行った帰りに休憩したなぐら道の駅で、ちょっと珍しい白いカボチャを買いました。


850g 84円也。
「どんな味ですか?」「ホクホクとして美味しいです」

で、これがこうなったのです。


こうして見れば、どうっていうことのないカボチャのコロッケですが、素直にコロッケになった訳じゃなかったのです。調理に失敗し、う~ん、これどうしよう・・と悩んだ結果の産物でした。

事の顛末は・・・

普通に煮るつもりで調理を始めたのですが、このカボチャ、水を吸うこと、吸うこと。
煮汁を何度も追加し、当初ちゃんと計算して始めたはずが何が何やらわからなくなり、出来上がったことにした時には形はほとんど無くなり、味はとてもしょっぱくなっていました。

※カボチャを醤油味で煮る時には、先ず煮汁を作り火を通した鍋に切ったカボチャをいれて煮るというのがセオリーです。

しょっぱいことを除いて目をつむって食べればカボチャ本体はほくほくと美味しい。
どうやって塩気を薄めたらいいか。

おでんのようなたっぷり煮汁があるものなら、お湯を足しながら薄めていくこともできますが、煮切って崩れてしまったカボチャはどうやって直したらいいのか。
もうカボチャの煮物としては食卓に出せないし。目的があって1個全部を煮たので、捨てるなんてことはとんでもない。

一晩はほったらかして頭を冷やしているうちに、ポッとアイディアが浮かんだのです。
そうだ、水以外のものを足すことで塩分率を下げればいいんだ、と。

野菜や肉を加え、芋を潰した状態になっているから、そうだコロッケだ。
ここに衣も付ければかなり塩分率も下がる筈。


カボチャは既に柔らかくなっているのだから、この先は速い。
調理手順は、
1、皮を含めて既に形がないカボチャをマッシャーでさらに潰す
2、多めのタマネギをみじん切りにしてしんなりするくらいに炒める
3、カボチャにタマネギ、ひき肉(豚でも、牛との合びき、ベーコンでも)を混ぜ込んで、コショウとナツメグも入れて小さ目の卵大(40gくらい)に丸める。
4、衣(小麦粉+卵+牛乳+パン粉)を着せて、180度の油でおよそ2分揚げる。
※熱いうちに、ソーズは使わずそのままいただきます。

このアイディアが浮かんだら落ち込んでいた気持は、るんるんに上向きました。

結果はGood!
このコロッケの特徴は味がしっかり付いていること。醤油味のコロッケです。
かぼちゃ自体も美味しかったので、おおっ!ということに。

「カボチャのコロッケ」は特に珍しいものじゃなく、じゃが芋をカボチャに換えただけの品で、料理を厭わない人ならどうってことなく作る料理だと思います。

でも私はじゃが芋のコロッケにしてもあまり頻繁には作りません。難しくはないのですがそれなりに面倒ですから。
でもカボチャを煮るということはよくするので、その時に少し多めに煮ておけばすぐにできるのです。

そういえば「肉じゃがコロッケ」はネット上でゴロゴロしています。
同じことなんですね。


2019年11月1日金曜日

防虫ネットが幼苗を守れなかった

白菜の苗22株、全滅か!
発芽後2週間、シンクイムシ(ハイマダラノメイガ)によるあっと言う間にこんなことになってしまった苗    


1つ残らず芯を食い尽くされている、という印象だった。

全部蒔き直しも考えたが、良く見ればごく小さな芯葉がまだ見えるので治療してみようと、活動中のハイマダラノメイガはピンセットでつまみ出し、その後殺虫剤を撒いて・・

被害発見から2週間、何とかここまで復旧できた。 ↓


そんなことで播種から40日。だいぶ年をしてしまったから畑に移植して管理した方がいいだろうと、これを畑に移植。

定植時にはオルトランを植え穴にまぜ、防虫ネットで被って毎日観察して約1月後にここまでになった。






まだ結果はわからないけど、あんなひどい幼苗だったとは思えない姿になったよね。
全体がこのような状態。当初22株だったのを被害後に選別し17株に。

ただ、大怪我をしてしまった苗だからこの調子で最後まで行けるのだろうかという心配がある。
途中のつまずきが結果として巻くことができなくなるのでは・・と。こんな心配はやってみるより他に解決方法は無い。

犯人は蛾なので、夜行性。私が寝ている間にやって来て産卵したんだろう。

ついこの間もわかったようなことを言っていたのに、この態だ。

今回は発芽時からネットで防虫対策をしていたのに、このガがどうして入ったか。
ポットを納めたバットにドーム型の防虫ネットを被せていたのに・・

後日、何かの拍子に(たぶん、なんの脈絡もなく)あっと気付いた。
え?どうして今まで気付かなかったのだろう?

このドーム型の覆いは夫のお手製で、本来保温目的に作ってもらったもの。
今回は防虫目的なのでネットを張って使用したが、ネットをビニールフィルムに替えれば保温機能を持つことになり、中の温度を上げるには便利。

ドームを支えるために、7cmくらいの幅の半透明のポリカーボネイト板を壁として取り付けていて、この板の下端が地面にぴったり接し虫も入れない。

夏はプラスティックのバットにこのドームを被せて外に置けば、バットの中は50度を超える温度になる。
そこで通気のために一工夫した。

写真で説明しよう。

先ず芽の出たポットをバットに並べ
(この苗は説明のためのモデルで、当該の白菜ではない)


この上から防虫ネットを張ったドームを被せる。


この状態で外に置くとバットの中は50度くらいの灼熱地獄に生っている。
天井は空気が通るものの、ドームの壁が地面にぴったりと付いているので上下の風移動が無いのだ。

そこでドーム全体を持ち上げて空気の通う隙間を作った。


空気は通るようになって温度は10度ほど下がった。
と同時に虫も自由に出入りできるようになったではないか!

どうやってもぐりこんだかと首を傾げていたけれど、ちっとも不思議じゃないではないか。さぁどうぞと、畑で防虫ネットの裾を捲り上げていたのと同じことだった。

ちゃんとネットに覆われていれば、定植後1月の写真のように健全な育ち方をしている。

何と言うことだろう、今の今までそれに気付かなかった。
温度を下げることばかりに気をとられ、全体が見えていなかったのだ。
一歩下がって全体を眺めたら気付いただろうに。

実はこの「通気対策」の具体案を提案したのは夫。
でも夫を責めるのはお門違いだ。
あくまでも温度を下げる対策として提案してくれたのであり、全体的なことは私の責任範囲。

ネットでものを検索した時なども、これはどういう観点で、どの方向から言っているのかを考えないと、求める答えと違ってしまう。
気をつけよう。