実生苗とは
土などに直接種を蒔いて作られた苗で、親やその先代などの形質を継いだ野菜が出来上がる苗のこと
接ぎ木苗とは
作りたい植物の枝や茎を全く別の植物の茎や枝に接いで作られた苗のことで、元の苗の弱点を補う目的で作られます。
最近のホームセンターで売られている苗には高価な接ぎ木苗が多くなっているので、効果がどれくらいのものなのかを知りたく、ピーマンの実生苗と接ぎ木苗とを同じ条件で実際に作って、比べてみました。
接ぎ木の特徴と言われること
台木となる木はそもそも総じて強いものや縁が遠いものを選ぶので、出来上がった苗木は病気に罹りにくく、連作障害に強く、生産力もあるといいことだらけ。
ただ、接ぎ木とうい技術が簡単なことではないので苗木の価格が高くなってしまう。
実生苗の特徴は
接ぎ木苗の裏面的要素となるのですが、病気や虫害に罹りやすく、連作障害も現れやすいということになります。
結果を見るまでもないのは苗の値段で、接ぎ木苗は実生苗のほぼ3倍でした。
では実際に栽培してみての結果はどうだったか?
育てた条件(場所、施肥量など)は同じです。
・木の勢いは、全期間を通じて見た目は一緒でした。
・病気 病的な症状はどちらにも確認できませんでした。
草勢はそれなりだったのですが、葉も実も通常の半分くらいの大きさにしかならなかったのです。病気ではなく生理障害ではと思われますが、双方同じ状態だったのと元々ピーマンは病気には罹りにくいようなのでこの件については取り合えず無視します。
・虫害 どちらもなし
・生産量
成り始めから11月末までの収穫量を記録してみました。
同じ日に植えて、11月末に同じような状態で枯れかかっています。
実生苗
接ぎ木苗
収穫量(生産量)は感覚的にはほぼ同量と思いましたが、集計してみたら50個の差がありました。
接ぎ木の方が50個多く収穫できたのでした。
苗の値段は約200円高かったのですが、収量は50個多かったのです。
ここで今回の結果は、”接ぎ木の勝ち”と出ました。
これは我家でのピーマンのことです。
かつての経験で、夏野菜のトマトやキュウリを接ぎ木で育てた時にはほとんど差が無かった経験もあるので、全く納得はできなかったのですが。
狭い畑で毎年同じものを作りたいとしたら、比較の余地も選択の余地も無く連作に強い接ぎ木苗になるのでしょう。
2024.11.26
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